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YouTube解説2026年11月4日

アップル(Apple)に突然の危機? iPhone Duoの画面割れとターナスCEO初の決算

アップル初の折りたたみ、iPhone Duoの発売直後に、画面が割れたという報告が相次ぎました。その10日ほど後、ジョン・ターナスCEOが初めての決算に臨み、数字は過去最高でした。画面の問題と決算の中身から、5年後・10年後のアップルを考えます。

この記事の結論

結論を先に3つお伝えします。1つ目。画面の問題は、アップル自身が「少ない数」と認めています。ただ、何台に1台かという数字は、まだ示されていません。

2つ目。決算は強い一方で、サービスの伸びが少しだけ鈍りました。

3つ目。アップルの10年を決めるのは、新製品1台ではありません。20億台を超える端末という入口だと、僕は見ています。最後に、アップルの10年を見る3つの物差しもお伝えします。

10月23日、iPhone Duoの画面が割れた?

9月、新しいCEOのターナス氏は、自らiPhone Duoを紹介しました。「最初のiPhone以来の、最も大きな変化だ」。新しいCEOの時代の、最初の大きな新製品です。本のように開くと大きな1枚の画面になり、日本での値段は36万4,800円からです。

ところが発売の当日から、折り目の近くで内側の画面が割れた写真が出てきました。アメリカでは「回収になるのでは?」という声まで出ています。

10月26日、アップルは「少ない数のiPhone Duoで、内側の画面に影響する問題を把握している」と声明を出し、アップルケアでの交換を案内しました。ただ、原因はまだ明かしていません。修理の専門家は、保証が無ければ修理に約1,000ドルかかると見ています。

最初の1台のつまずきは、終わりではない

同じ壁にぶつかった会社があります。2019年、サムスンは最初の折りたたみ、ギャラクシー・フォールドの発売を、画面が壊れる報告を受けて延期しました。当時スマホの部門を率いていたコ・ドンジン氏は「準備ができる前に、私が押し通してしまった」と認めています。作りを直して秋に発売し、いまでは折りたたみはサムスンの看板の一つです。

アップル自身にも、2010年のiPhone 4で、持ち方によって電波が弱くなる問題がありました。ジョブズ氏は記者会見で「僕らは完璧ではない」と認め、ケースを無料で配りました。そのあともiPhoneは売れ続けました。

最初の1台でつまずくことと、その製品が終わることは、別の話です。問われるのは、新しいCEOが、どれだけ早く、どれだけ正直に直せるかです。

クック氏からターナス氏へ

2011年、ジョブズ氏はクック氏を後継に推しました。クック氏の15年で、時価総額は約3,500億ドルから大きく伸び、10月14日には取引の終わりで初めて5兆ドルを超えました。

そのクック氏が選んだのが、2001年に入社し、iPhoneやMacのものづくりを率いてきたエンジニアのターナス氏です。9月1日にCEOに就き、クック氏は会長になりました。

ただ同じ10月には、iPhone 18 Proの部品の注文を15%以上減らしたという報道もありました。アップルはこの数字を認めていません。過去最高の値段と気がかりな知らせ、その両方を受け継いだ船出です。

稼ぎ続ける仕組み、サービス

9月までの1年の売上は4,788億ドルで、アップルの過去最高です。前の年より15%増え、iPhoneは21%、アプリや音楽などのサービスは13%伸びました。

大事なのはサービスです。iPhoneを使う人がいる限り、毎月のように入るお金で、しかも利益の率がとても高い。売上から原価を引いて残る割合は、7月から9月で約76%と、製品の約37%の2倍です。20億台を超える入口は、1台を売って終わりではなく、その上で稼ぎ続ける仕組みでもあります。

アップルのAIは、グーグルのGeminiが土台

AIで出遅れたと言われてきたアップルが組んだのは、スマホで長年競ってきたグーグルでした。1月、次のSiriなどの土台をGeminiで作ると両社で発表し、6月にはその上に新しいSiriのAIを発表しています。処理はアップルの端末と自社のサーバーで行うとしており、データを守る約束は手放していません。

研究開発の費用も、7月から9月で117億ドルと前の年より32%増えました。それでも、アップルが握っているのはAIの頭脳ではなく、AIを人が使う入口の端末です。

ターナスCEO初の決算で見えたこと

7月から9月の売上は1,145億ドルで、前の年より12%増えました。iPhoneは576億ドルで17%伸び、9月期の過去最高です。サービスは316億ドルで、すべての期間を通じた過去最高でした。ただ、サービスの伸びは9.8%で、2桁にわずかに届いていません。

利益の率は47.9%で、関税の払い戻しによる約1ポイントの上乗せを含みます。中国を含む地域は175億ドルで21%増えました。10月から12月の売上は7〜10%増を見込んだと報じられ、ターナス氏は「Duoは今、供給が足りない」と語ったと伝えられています。画面で返品されたのは「ごくわずかな割合」だそうです。

5年後・10年後を見る3つの物差し

AIの頭脳がグーグルのものでも別の会社のものでも、そのAIを人が使う場所は手の中の端末です。パレクCFOは「使われている端末の数は、すべての主な製品と地域で過去最高になった」と述べています。

1つ目の物差しは、サービスの売上が2桁の伸びに戻れるか?です。1桁の伸びが続けば、見立ては揺らぎます。

2つ目は、iPhone Duoが次の作りで直り、売れ続けるか?です。回収に広がれば、新しいCEOの信頼が傷つきます。

3つ目は、AIを使う場所がスマホから別の端末に移り始めないか?です。移り始めたら、入口そのものが細ります。

強気の見方と弱気の見方

強気の見方はこうです。使われている端末の上で、利益の率の高いサービスが積み上がっていく。最先端のAIに巨額を使わず、他社のAIを載せて入口を握れる。ものづくりの人がCEOになり、新しい製品に力が入る。

弱気の見方はこうです。iPhone Duoのつまずきが、新しいCEOの船出に影を落とす。AIの頭脳を競争相手に頼り、自分の手に握れていない。米中の対立が深まれば、iPhoneを多くつくってきた中国が重い荷物になる。

まとめ

いちばんお伝えしたいことは1つです。アップルは、新製品1台ではなく、端末という入口とサービスで見ることです。

サムスンやジョブズ氏の時代の話、ターナス氏とクック氏の言葉など、記事では短くしか触れられなかった部分もあります。動画では、アップルの10年をさらに詳しくお話ししていますので、あわせてご覧いただくと、より深く分かると思います。

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